2019.12.08 Sun
Birding in Tasmania 08 -Pelagic Day2-
大晦日。
この日も、前日の朝と同じPelagicを計画していました。
前日とちょっと違う海域で鳥を見たいため、友人の提案で、前日よりも少し沖に出ようという作戦。
ちょっと気がかりなのは、前日よりも少し北風が強い予報・・・
それでも、前日は全然問題なかったし、少しくらい風があっても・・・と、前日と同じ早朝に出港です。
しかし、私たちの読みは甘く、この日は前日とは全く海況が異なりました・・・
船は島の東の沖に進もうとするのですが・・・北東方向からの風で、全身にまともに波を被ってずぶ濡れに。
もちろん私は全身雨具でフル装備、かつカメラもナイロンで完全に覆っていたのですが・・・
雨具を来ていても、首元からじわじわと海水が浸水し、上半身が雨具の中でずぶ濡れ(泣
しかも、下もどこからか水が浸みていたらしく、浸水してしまいました・・・
つまり、ポイントに着く前に私は全身ずぶ濡れだったのです。。
この時点で、私の心は完全に折れていました。。
(もう船を止めていいかと何度呟いていたことか・・・友人には申し訳ないことをしました・・・)
そして風と波の影響で、船の速度も上げられずに、結局前日とあまり変わらない海域までしか行けず。
適当な場所で停船し、また前日と同じ様に観察を開始します。
前日と同様、アホウドリ類で多いのはやはりShy Albatross。
(ハジロアホウドリ)
波風のある分、前日より飛び方がちょっとアクロバティックに。
アホウドリ類は格好良いので、近くに来ると何度でも撮ってしまいます・・・
結果、似たような写真の量産なんですけどね・・・(汗
お次は、前日に見たCampbell Albatrossの近縁種、Black-browed Albatross。
(マユグロアホウドリ)
虹彩の色が暗色であること以外はほぼ外見が同じなので・・・
特に若い個体は、写真を撮らないと分かりません(汗
こちらは、最近では日本でもお馴染みの・・・Buller's Shearwater。
(ミナミオナガミズナギドリ)
今回はこの1羽だけでしたが、1度だけ船の近くを通ってくれました。
空抜けばかりですが・・・やはり美しいミズナギドリです。
しかし、しばらくすると・・・私は予想通り船酔いで辛くなってきます・・・(汗
なので、休憩を挟みながら鳥見を続行。
そんな時に現れた、Northern Royal Albatross!
(キタシロアホウドリ)
もう船酔いでヘロヘロでしたが・・・鳥が出たときだけはどうにか船に貼りついて写真を撮ります。。
今思うと、よく撮っていたなと・・・(汗
あと、前日に写真を撮り損なっていたWhite-faced Storm-petrel。
(カオジロウミツバメ)
足で海面を蹴りながら、上手く採餌していました。
しかし行動が読みづらく、揺れる船からの撮影は困難を極めました・・・(泣
この日は波風があったおかげか、かなり多くの本種を観察できたのですが、
満足いくような写真は一枚も撮れず・・・・
吐きそうなくらいフラフラの状態で撮れる鳥ではありませんでした・・・(泣
しかし、行動も面白く、顔のパターンも特徴的。
また見たい鳥です。
途中から私は船酔いがひどくなり、ものすごく狭い船内ですが、船底で仰向けになって寝ることに。
ポイント到着までにずぶ濡れになってしまい、身体が冷え切ってしまったのも良くなかったのでしょう・・・
船長が着膨れた私にさらに2枚厚手の上着を着せてくれたのですが、暖かく感じず。
おそらく、あの時の私は低体温症になりかけていました。
そして、船底で仰向けになって寝ているとき・・・船内に波が入り、ちょうど私の服の隙間から海水が浸水・・・
既にずぶ濡れだったのであまり気になりませんでしたが、こうなるともはや廃人(笑
笑うしかありませんでした。。
しばらく船底で寝ていたおかげで、少しは回復して帰路に。
Brown Skua。
(ミナミオオトウゾクカモメ)
あと、途中でトロール船がいたのですが、その周辺にはもの凄い数の海鳥が・・・!
アホウドリ類だけでも100羽以上はいたでしょうか・・・
大半はShy Albatrossでしたが、その中から友人が見つけてくれたのが・・・
Indian Yellow-nosed Albatross。
(ヒガシキバナアホウドリ)
停船せずに減速して進んでいたのですが、私はカメラを出して無理矢理撮影。。
写り込んでいるのはShy Albatrossでしょうか。
そういえば、たくさんいるのに撮ってない!と、Short-tailed Shearwaterも。。
(ハシボソミズナギドリ)
って、この写真、実は後ろに写り込んでいる謎の白い物体を撮影しようとして撮れた写真・・・(汗
結局、この白い物体は一枚も撮れておらず、何か分からずじまい・・・
あと、船長が気を利かしてくれたのか、Black-faced Cormorantの繁殖地の岩礁の近くを通ってくれました。
(ムナジロウ)
Greater Crested Tern(オオアジサシ)もいましたが、揺れていてピンを合わせられず(汗
と、これで2日分のPelagicは終了。
どちらの日も、思い返せば楽しかったのですが・・・
2日目は、私にとっては完全に苦行でした(笑
それでもやっぱり行って良かったです。
Pelagicを企画してくれた友人には感謝です。
この後、宿に戻るとチェックアウト時間ギリギリだったのですが・・・
宿の方に頼み込んでシャワーを浴びて装備を丸洗いしたのは言うまでもありません(汗
次回からは、また魅力的なタスマニアの陸の鳥たちを紹介していきます。
| 野鳥 | 20:41 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑
南の海の海鳥
南極に近いたいへんな海域と思われますが、身体的にもとても苦しい状況で、これほどすばらしい写真を撮ってくださる空さんには感服します。見たこともないような珍しい鳥たちのこんなにきれいな映像を楽しめ、コロナの難局の中で気持ちを明るくしていただきました。ありがとうございます。
| indoburung11 | 2020/04/09 14:43 | URL |